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故郷

故郷

一面に落書きされた壁の前で、君が言った。

此処が僕の故郷さ。

近くには大きな河が流れていた。
灰色の水面が単調に視界を滑っていく。

声をかき消したのは車道の喧噪。
空に交差する高速道路、街を切り刻むように。


君の育った世界のことなんて僕は知らない。知ろうとしたこともない。


だけど、

そんな挑むような瞳で僕を見ないで。
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