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拷問

拷問の専門家。

ああ道理で。
人の身体をよくわかってると思ったら。

子供のころ、一通り教わったからわかる。
恐怖と苦痛、実際に与えるダメージの加減が意外に難しいんだ。

先に生きる気力を失わせたら元も子もないし、かといってあまり元気なままにしとくと口を割っちゃくれない。
覚悟が出来てるどんなやつでも確実に追いつめ、精神の均衡を崩し、だけど完全に発狂するまでは追いつめずに、必要な情報を吐かせる。
ただ単に残忍なだけじゃ出来ない。
相手の挑発に乗り感情を昂らせることなく、逆に変な情けをかけることもせず、単調に、ゆるぎない一定の速度で、相手を限界へと追い込まねばならないのだ。
必要なのは、何よりも自己の感情の統御。何があっても、淡々と、同僚と雑談すらかわしながら、与えられた業務をこなすふてぶてしさ。

だからなんだね。
最初会ったときからずっと、彼には血の匂いがしていた。
他の仲間の誰よりも濃く、強く、どんなに洗っても落ちないような。
(———どこか懐かしいくらいに。)
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