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無名無縁

名も無く打ち捨てられ
気づけば只生きて居る

万に一つの幸運と呼ぶべきか

視界に広がる果てしなき穢土
廃墟の影、瓦礫の山を
這い回り朽ちて行く貧しき民の群れ
その一人として在るこの現実を



何処から来たか知らず
何処へ行くかも知れず





面影すら無き父よ、母よ
この身に流るる血より他に受け継ぐ物も無く

邂逅も愛憎を交わす事も叶わず
ただすれ違う

互いに名も知らず顔も知らず
生死もわからず


夜露に濡れた髑髏
殺戮の朝に横たわる屍であったとて


我に知る由も無し






天涯孤独
無縁



平坦な真昼の陽に照らされて
今日も一人、粛々と征く
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