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Second Time(16禁)

「初体験」の続き物で、宮原×美鶴です。語り手は宮原にチェンジ。第二話目から性描写入ります。

Second Time



1.

この前、彼女にふられた。俺は博愛主義者すぎていやになるんだそうだ。
誰にでも優しいけど、それだけにあまり愛されてる感じがしない。
泣かれて一時間近くに及んだ会話を要約するとこんな感じだった。

自分としては普通にその子のことを好きだったつもりなので、愛がないと非難されたのは心外だった。でも他の部分は間違っていない。意外と鋭いんだなあと感心した。
こうなる前にもっと深い話をしておけばよかったと後悔もした。いつも凄く当たり障りのない話しかしてこなかったから。

自分がちょっと変わっているのは自覚していた。友情と恋愛の境目が人より少し曖昧で、その分嫉妬や独占欲も薄い。
束縛するのもされるのも好まず、来る者拒まず去る者追わずの傾向がある。

いつでも穏やかで人当たりがよくて、でも何考えてるのか分からない。心を見せてくれないよねというのは彼女の弁。ついでに、優しそうなふりして実は冷たい。本当に人を好きになったことはないんだ、云々という非難もついてきた。
確かに彼女にはそう映るだろう。愛情深く一つのことに没頭するタイプだったから。ついでに言えば今まで知ってる子の中では一番束縛もキツかった。
それでも俺なりに好きだったから、少しでも一緒にいるために努力したつもりなのだけど、なかなかうまくいかないものだ。


俺が他の女の子とちょっとでも話すと機嫌が悪くなるから、なるべく男友達といるようにしてた。
そしたら事もあろうに、俺はその友達の一人と羽目を外してしまったのだ。自分でも予定外の行動。売り言葉に買い言葉みたいなきっかけだったとはいえ、自制心の効かなさに後でちょっと情けなくなった。
お互い好奇心とはいえその友人にもちょっと悪いことをしたと思った。あと、知らないとはいえ彼女にも。

既にぎくしゃくしていたとはいえまだつきあってたから、あれは浮気のうちに入るんだろう。












忘れ物を取りに来たら、放課後の教室で芦川に会った。
一人だった。窓辺にたたずみ、頬杖なんかついて外を見てる。
夕陽が見える時間帯だった。

「まだ残ってたんだ。」
声をかけたらこっちを向いて、おう、と短く返事をした。何となく近くに行く。相手は何も言わない。俺が側に並んだら何を見ているともなく、また外に視線を戻し頬杖をつく。
ぼんやり夕陽の方を向く、もともと少し薄い色の瞳が陽光の名残でオレンジ色に透けるのを見た。
読めない表情だった。最初は出て行って欲しいのかなとも思ったが、話しかけられるのを待ってる風にもみえる。分からない、相変わらずのポーカーフェイス。同時に整った顔立ちだなと改めて思う。

こないだこの友達とセックスした。純粋な好奇心からだった。その後も特に何も変わらない。いつも通り学校で会ってバカ話をしてた。

…と、思っているけど、こういうときちょっとわからなくなる。
二人きりになる機会があまりないから気づかなかったけど、前とは違う妙な距離感が出来たかもしれない。

「誰か…待たせてるんじゃないのか?」

黙っていたら、先に向こうが口を開いた。

「いや、今日は一人だよ。誰も待たせてない。」

そうか、と依然こっちを見ずに芦川。

表面上、当たり障りのない会話。前よりもお互い踏み込まない感じになった。
例えば、俺はこないだ彼女にふられたことをまるで言う気にならない。芦川の方も、どうせ噂で何か聞いているだろうに直接は訊いてこない。今だって、さり気なく俺が「誰か」を待たせてるか確認して、違うと言ったことで勝手に納得した。
そのことに気づいて、急に落ち着かない気分になる。

普通こういうのってやり過ごすべきなんだろう。
下手につつかないで、それこそ忘却の彼方まで出来事が遠ざかるのを待つべきだろう。多少の罪悪感がある場合は尚更だ。
だけどそのとき俺は、はっきりさせたくなってしまった。もやもやした気持ちのまま変な距離感を放置するよりもとことん向き合い、いじくってみたくなってしまったんだ。我ながら困った性分。

さてどうしようか?
とりあえず窓辺に二人並んでてもしょうがないので、身を起こし、何食わぬ顔で芦川の側を通り過ぎようとしたとき、相手の髪からほんの微かにだが甘い香りがしたように感じた。
思わず、顔を近づけて匂いを嗅ぐ。

「髪の毛、何かいい匂いがするんだけど。」

ぎょっとしたような反応。すぐに、ぐいと押しのけられた。

「何、男の頭の匂い嗅いでるんだよ。変態。」

「え、変態って…そこはこだわるんだ?へえ…」

「こだわるもなにも、いきなり匂いかがれたら誰だって引くだろ、普通。」

相手は憮然とした顔で髪の乱れを直してる。でも今のやり取りで、さっきのポーカーフェイスは崩れた。そのことに俺はそそられてしまい、更にリスキーな賭に出る。我ながら、ほんとどうしようもない。

「今度の土曜の午後、予定ある?」

一瞬の間があった。

「いや…わからない。」

「家族が旅行に出かけていないんだ。俺は留守番することになってる。」

その場の思いつきだった。ほんとにすごいタイミングで家族行事が入ったものだと思う。
露骨な申し出なのもわかっていたけど、敢えてカムフラージュになる理由は付け足さなかった。新しいゲーム買ったとか、DVDでも見ようとかいくらでも口実は作れたのに、直球勝負に出た。

「……。」

「また後で連絡するから、返事はその時でいいよ。」



さてどう出るか?




結局、芦川はやって来た。



つづく



【作者後記】
またしょうもない展開で…υ

つづきは多分新年になります。
ロンミツ話も途中のままで連載するか?という感じですが…
どっちもちゃんと終わらせたいです。

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