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客
偶然すれ違った
俺は交差点の向こう側、信号を待ってた。
あいつはふらっと歩いてた。まるでいつもみたいに。
通り過ぎる車のヘッドライトの人工的な黄や白に時折照らされて、俺に気づかず、闇を漂うように。
目の前を暗い色した乗用車が通って、止まる。
あいつに何か話しかけてる。
薄暗くて表情は見えない。声も聞こえない。
俺には関係の無い事だ。
だけど、足が動かない。立ち止まったまま、目が離せない。
そのとき、
また車がきた。
闇夜にひときわ明るい光の中、銀髪が浮かび上がる。
目が合った。
微笑んでる。
俺は弾かれたように目を反らしうつむいた。
視界に薄暗いアスファルト。
ドアが閉まる音、くぐもったエンジン音、排気ガスの香り。
顔を上げると俺はまた一人で立ってて、信号は変わってた。
偶然すれ違った
俺は交差点の向こう側、信号を待ってた。
あいつはふらっと歩いてた。まるでいつもみたいに。
通り過ぎる車のヘッドライトの人工的な黄や白に時折照らされて、俺に気づかず、闇を漂うように。
目の前を暗い色した乗用車が通って、止まる。
あいつに何か話しかけてる。
薄暗くて表情は見えない。声も聞こえない。
俺には関係の無い事だ。
だけど、足が動かない。立ち止まったまま、目が離せない。
そのとき、
また車がきた。
闇夜にひときわ明るい光の中、銀髪が浮かび上がる。
目が合った。
微笑んでる。
俺は弾かれたように目を反らしうつむいた。
視界に薄暗いアスファルト。
ドアが閉まる音、くぐもったエンジン音、排気ガスの香り。
顔を上げると俺はまた一人で立ってて、信号は変わってた。
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