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夏の日だった

現世パラレル。エンヴィー→エド前提で、しかしマルコーが出てきます。どういうシチュかは…適当に想像してやってください。なお、エドウィン前提かも?な部分も出てきます。ご注意。



アスファルトの照り返しがきつい午後
駅をでて降り立つ路地の陽炎

寝不足で立ちくらみ
自動的に携帯取り出す
履歴さがして 一瞬ためらう
だけど押す 発信

「…もう、かけてくるなと言ったはずだが」

電話にはでる 健気なドクター

「つれないなあ そんなこといっちゃっていいの?」

「何が望みだ」

「別に…会おうよ」

「私は忙しい」

「うそだぁ なら電話にはでないでしょ」

「………」

「ねえ 今日の六時 いつもの場所で待ってるからさ」

言った

「…六時は無理だ 会議が」

「じゃあ七時?」

「わかった」

画面を閉じて勝ち誇った笑み浮かべる

ゲームにはあっけなく勝利 
つかの間の退屈しのぎ



待ち合わせる 人混みの洪水交差点抜けて
案の定待ってる 文庫本片手に
居心地悪そうにうつむいてる

人一人分はいるくらいの距離あけて 並んで歩く路地裏
人目避けながら 自動ドアをくぐるんだ


火照った頬にひやっとした冷気
やたら効いた冷房 あの瞬間が好きさ




横たわる 薄暗い天井 
窓がないから 時間がわからなくなる
蛍光塗料の星 浮かびあがる壁
偽物の夜空 ここは 何もかもチープ






昨日の夜だったね 夏祭り
見たよ 仲良さそうに二人 
星空の下 連れだって歩いてた

チンケな地元の商店街の こんなイベントにまで呼んでやがるんだ
ほんとうざいよ ガキって

同じ色の髪 似た背格好
清らかに男子女子
幼なじみどうしの いかにもな初恋

くだらない

ぜんぶ ばかばかしくて 

忘れたくて 目を閉じれば 
汗が冷えてく 


ざらついた他人の肌の下で








帰りの電車で夜景を見てる
この瞬間は嫌いじゃない

生乾きの髪が冷たくて 町のあかりが遠い


さっきの時間を思い出す

腹の上の体温 よれた肌の中年

グロテスク かすかな興奮 倦怠

じゃあね
財布をしまうのも待たないうちに歩き出して 
今はひとり

疲れてて でも少し ほっとしてる

突然投げ出されたみたいな感じが 
痛くて 
ひりひりするから 刹那 忘れられる 


あの光景 夏祭り も 遠ざかる


明日がある憂鬱
平坦にのびてく未来の予感も 
どうでもよくなって

ただ今が ずきずきするから
どうしようもなく
癖になるんだ





メール着信音 ふと我に返る 

とっさに浮かんだ 横顔 生意気な幼い瞳
呪いのような条件反射 そんなわけないと 打ち消して

当然違う現実に 安堵


『家にはちゃんと帰りなさい』

素っ気ないくせにお節介
大人げない過ちの後で説教たれる
矛盾したあんたは きっとこの自分と同族

汚れてて あったかくて 


「余計なお世話だっつーの」


ひとり 苦笑した




ちょっと文学少女気味(?)なエンビたそになってしまった…
あと、雰囲気がいかにも1990年代の円光モノぽい。
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