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雑念手帳

サイトの日記ですが、同人サイト訪問者様用に公開されたJUNK妄想雑文メモ置き場兼ねてます。「何となくこのキャラのイメージで出てきた妄想だけど限定はしない」系の小説未満な小話がごっちゃりです。

"シンカヲぽい"カテゴリーの記事一覧

  • Under the starry sky
    (Come to find me)

    (You know)
    (I'm here)
    (singing for you)





    君のため 歌いながら待っていた
    偶然を装い視線が交わる
    紅い夕陽が落ちて

    最後の楽章が始まった



    (Yes I know)
    (You were singing for me)





    そうだねあの日君と出会った
    僕たちは共に仕組まれた子供
    奏でる旋律は決まっていた
    クライマックスに満ちる歓喜の歌
    二人駆け抜けた



    幕切れはあっけなく
    今は僕だけがあの場所に たたずんでいる
    静かな黒い水の前 ひとり俯いて
    墜ちた夕陽を惜しみながら



    それでも星が空に満ちるころ 
    顔をあげ 歌いだすだろう
    今度は僕から 君へ

    細い微かな声で
    あの日伝えられなかった言葉
    届かなかった想いを
    風に乗せて



    (I think of you, again and again)
    (to remember the moment, the way you talked to me)
    (the words, the dream, even the sorrow you gave me)

    (to remember all)
    (I sing for you)

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  • If only
    秋の映画ヱヴァの主題歌から何となく思いついた小篇です。貞エヴァで11巻設定。
  • 永遠
    覚えているのは 
    暗い水と白い壁のつづく場所
    名前も知らない白い服を着た人間達と暮らしてた

    僕をこんなふうに知ったのは 君が初めてさ




    僕のこと嫌いなわけ?


    違う?

    …わからない?


    そう




    ならば
    抱きしめてよ

    そのまま右手で



    君のなか 僕が永遠となるように








    どこかのサイト様で「これで僕もサードのなかで永遠だ」というフレーズ入りのイラストを拝見したのですが、その後削除されてしまったようでわからなくなってしまいました。でも言葉がとても心に残っています。すごくすごく、よかった。せめて感想を留めようと思ったけどうまく言葉になりません。
  • 街角で
    大通りをわたり小路地に入り、誘われるように角を曲がると見覚えのある風景が広がった。

    何ヶ月ぶりだろう?ここに来るのは。
    すっかり忘れたと思っていたけど、身体は覚えていた。

    初夏の宵。スコールのような夕立の後の、湿った夜風が心地よい。
  • 放課後
    「カヲルくん、ごめん。待った?掃除当番長引いてさ。」
    「いや、そうでもないよ。うちはHRがちょっと長かったから。」

    学校の帰り道。いつも通り、下駄箱で彼と待ち合わせる。何となく友人。家が近いから部活の無い水曜日、よく一緒に帰る。ついでにいえば同じ部活、放課後音楽室で演奏なんかしたりもしてる。
  • 右手
    夢をみた。
    彼が居た。

    どうして笑っているの、と訊いたら、
    何も言わず僕の手をとり、キスした。

    開かれた右の掌に、そっと微かに触れるくらいに。


    そこに印が残れば良い。

    一生消えないような。



    (僕が生きれば君たちが滅びる。)
    (君たちが生きれば、僕は消える。)

    (そして君は…死すべき存在ではない。)



    僕を好きだといって差し伸べた、
    君の腕には見えない無数の傷跡がある。
    (背負い難い生、重すぎる運命)

    …何故だかそんな気がしてならない。


    だから僕にも刻んで欲しい。
    いつまでも君を、覚えていられるように。



    そして痛みとともに、鮮やかに蘇る。

    あの日の夕焼けにも似た橙の水面、
    立ち尽くす異形となった僕の、
    手から腕へとつたい流れた君の血、

    世界のために流された朱。



    僕を今も、君へと結びつける光景—————




  • フェット・ド・ラ・ミュジーク
    6月のパリ、終わらない夜。
    今日は街中が活気づいていた。
    風が微かに音楽を孕み、もう9時だというのに明るい空は陽光の名残をいつまでも残している。

    「君は運がいいよ。シンジくん。今日はfête de la musiqueなんだ。」
    「フェ…?」
    「フェット・ド・ラ・ミュジーク。音楽祭…とでも訳すのかな。パリ中…いや、フランス全土のあちこちでコンサートをやっているんだよ。」

    ふうん、といってシンジは、寝台の側に敷かれたマットの上に座り込んだまま視線を斜め下に落とした。すっきりとした目元の下に、時差の疲れが陰を落としている。日本からの飛行機で昨日着いたばかりだ。一日経ったとはいえ、彼の体内時計ではもう明け方。必死で眠気と戦っているのが一目瞭然だった。
  • Tanzen
    踊った
    あの日みたいに
    二人で

    音楽が突き刺ささって
    僕を内側から揺り動かす

    うまくなったね、と君が耳元に叫ぶ
    僕は聞こえない振りをした

    いつだってそうだ、君は
    僕を少し子供だと思って




    さっき部屋でいわれた事に
    別に傷ついたりなんてしてない



    僕と君は別々の国に住んでて
    ときどき遊びにくる僕を君が笑顔で迎えて
    食事して、セックスして、週末街にくりだして
    遊び疲れた頃に空港でお別れのキス

    いつものこと
    そろそろ慣れてきたパターン



    わかってる

    僕の居ない間、君には君の生活がある




    たとえその間に
    君が誰かと笑ってても、そうでなくても、
    僕には関係ない
    それは僕に僕の生活があるのと同じ

    全て納得ずくでやっていること
    問題ない


    そう言ってるだろ
    君が望んだ台詞だったはずだ



    なのにどうして、そう気遣うような顔で笑うの




    目と目が合った
    昔は君の方が背が高かったけど、今は同じくらいの位置に視線


    君が先に目を反らしたから、腕をつかんで引き寄せた

    間近に頬、触れる肩と胸
    吐息



    また、
    遠い日を思い出してしまった