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ひとりめしと夜の中華料理店

仕事をしてて夕食が遅くなったので、地元の中華料理店に入った。9時を過ぎていたと思う。
店の中は閑散としてて、普段着の若いカップルと中年男女がいた。客も店員も日本語以外の言語を話している。
二十年くらいはたっていそうなすすけた風合いの壁。ラミネート加工されたメニューは赤地に素朴なゴシック体で印刷されている。デザートのゼリーが「ゼーリ」となっているのはご愛敬。
このくらいの時間にくたびれた気持で入り込むにはいい店だった。

豚の角煮にほうれん草、白米を盛った皿を頼んだ。七〇〇円ほどのメニューだ。ポット入りの中国茶もつけて一〇〇〇円。
その日は、和食よりは濃い味のおかずと、白米とが食べたかったからありがたかった。この店で正解だな、と思った。
中華料理というと大人数でたくさんの皿をまわすイメージがあるが、こういう店ならちゃんと一人飯用のメニューも用意している。そして意外と美味しいのだ。経験から何となく知っていた。


夜の中華料理店は好きだ。それも、遅い時間に一人で入るのがいい。独特の雰囲気がある。普段は慌ただしい料理店で、あらゆることがピークを過ぎて弛緩している。まるで外界と別の時間にいるみたいに。店員は隙あらば厨房を向いて、気ままに中国語のお喋りをしているし、客には妙な生活感がある。
そんな中、必要最低限だけ相手にされて、思う存分放っておかれる。
その感じが、何だかよいのだ。



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