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anan 特別編集「えいがのおそ松さん」Official Bookを読んだ

相変わらず浅野さんの絵はすごいと思ったとか色々あるけど、一点だけ。 以下、映画に関するネタバレもあるので注意。
松原秀さんのインタビューで、高橋さんのキャラ造形の経緯がわかったことはとてもよかった。 自分の直感は間違ってなかった。彼女はやはり松原さんの構想の中でも「死にゆく人」だったと考えていいみたいだ。 そして、もともと自然に重い設定を背負って生まれてしまったキャラを、そのまま世に出すか迷ったとき、「ある視聴者の方」から、「おそ松さん」を見て語りながら亡くなった友人についての話を伝えられて、背中を押された気がしたということらしい。

亡くなった方というのは、ネットでも噂になっているように、高い確率でお肉さんという名前で活動しておられた方のことだろう。違う可能性も皆無ではないけど、闘病中だったことと亡くなられた時期が非常に近い。この記事でそれを検証する気は無い。

その事は置いておくとして、お肉さんの考察はずっと読ませて頂いていた。同時に、ある時点からは、どこからあんなに溢れるように言葉が出てくるのだろうと不思議に思っていた。
自分もかなり文字を書く方だが、それにしてもあの方のそれは尋常でないということは感じていた。その上で漫画も描いている。一体どういう状況だろうと気になっていた。
最後に、twitterの断片的な情報から、ずっと闘病されていたと知ったとき、その理由がわかった気がした。わかったが、それだけにますます凄みを感じた。希有な方であったと感じた。

それを思ったのは、自分も恐らく同じ病を体験していたからだ。それで自分は当時、精神的にはかなりやられてしまった。病状はその方のものとは比べものにならないほど軽かったにも関わらず、である(そもそも生きてるし、手術だけで抗がん剤やってないし)。むしろ二次創作の意欲は落ちてしまった。

ただ、あの病は軽い人の方がだらしない、というものなのかもしれない。
今でも覚えていることがある。ガン患者ばかりいる四人部屋の病室に入ったとき、「こんにちは!」と一番明るい声で話しかけてくれたのは部屋の中で一番病状の重い女性だった。まだその時は元気で動けていたが、複数の臓器に転移があって完治は見込めないという話だったから、今これを書いている時点では多分、もうこの世にはおられないだろう。

自分の人生の行く末を見切った人は、その段階にまでたどり着いてしまった人はとても強い。そしてその言葉は恐ろしいほど、澄んだ響きを持っている。

お肉さんという方のことは直接は存じ上げないが、twitterで拝見したほとばしるような考察の熱と、最終話まで見切ってから旅立たれたという話を読んで、直接関係はないとはいえ、あの明るい声の彼女のことを思い出さずにはいられなかった。
松原さんが言及せずとも、もう既にお肉さんは伝説の人なのだと思う。

最後に高橋さんに話を戻すと、亡くなった実在のファン(お肉さんかどうかはさておき)が製作過程に関わるからといって、高橋さんが直接誰かを参照しているという話にはならないだろう。
むしろ、インタビューを素直に読む限り、松原さんの想像力は既に高橋さんを生み出していた。ただ、その亡くなった方が松という物語を支えに最後を生ききったように、その方の物語が松原さんの脚本を世に出すため、最後の力を添えたということなのだろう。









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