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雑念手帳

サイトの日記ですが、同人サイト訪問者様用に公開されたJUNK妄想雑文メモ置き場兼ねてます。「何となくこのキャラのイメージで出てきた妄想だけど限定はしない」系の小説未満な小話がごっちゃりです。

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  • 無題
    ものごころついたときから僕の毎日はこういうことの繰り返しだった。

    恐ろしいくらい、身体が知っている。
    無意識のうちに行われる計算。
    目線の角度、微笑み方、指の動き。
    どう動き、いつ声をあげればいいのか。



    あれから一年くらい経ったのだろうか?
    予想に反して、僕と彼はずっとこんな風に関係を持ち続けている。
    たまたまその気になった方が誘って、寝る。約束はしない。
    終わったら別々に元の生活に戻って、仲間の前では互いに素知らぬ振り。
    次があるかないかもきまぐれに風まかせ。



    あるとき不意に彼とするのは嫌いでないと思った。
    僕にしては珍しい感情。柄にも無く、そのとき人恋しかったのかもしれない。


    相変わらず彼のやり方は少し手荒だ。
    でも同時に、とても緻密で繊細な計算を感じさせる。

    技巧、計算、制御。
    作り込まれた動き。

    恐怖すれすれの遊戯が快楽となり、苦痛寸前の刺激が絶頂を生むように。

    僕たちは互いに、少し似ているかもしれない。




    重なるは二つの蜘蛛。

    -----


    …なんか、SMぽ…。

    (というか、この二人でこんな事書いてるやつはおらんわずれまくりよ貴方とゆことが検索かけて判明。ほのぼの路線が主流のようです…(汗)偶然見てしまった方、すいません。流してください。萌え入ると、吐き出さずにいられず苦しいのです…。)



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  • 混血児
    混血児

    僕たちは混血児だ。
    大陸にあるこの国では別に珍しくもない。

    僕たちの母さまは遠い場所から来た。今は包帯で覆われて見えないその顔は、僕に生き写しだったという。
    イル兄さまや僕、ミル兄さんの黒い髪も黒い瞳も、母さまを通じて彼の地よりもたらされたもの。

    只一人違っていたのは兄さん——キル兄さんだけだ。柔らかな銀髪。多分きっと、一番父さまに似ていた。

    それもあったんだろう。母さまが兄さんを溺愛したのは。それは結局の所、絶望的な一方通行だったんだけれども。



    外の世界、旅団、流星街。

    女王を前にした彼、の言葉をきいたあのとき胸が騒いだ。
    もちろん一番気になっていたのはその後に繰り出されるであろう必殺技だっただけど、いつものたどたどしい発音と一変して、別人のように朗々と響き渡るその声にも、僕は一瞬我を忘れたのだった。

    僕には彼の言ったことは何もわからなかった。
    たった一つのことをのぞいて。

    ——あれは、母さまのふるさとの言葉。

    子供たちの前でも滅多に発されたことの無い、故郷を捨てたあの人の、記憶の底に眠る響き。
    流星街とよばれるその場所の更に奥深く、一族の他の誰も知らず誰も行ったことも無い場所のことばだった。

    あなたは、誰。



  • 母さま
    母さま

    だんだん壊れていくあなたを僕はただ見つめるばかり。


    誰かが僕を母さまに生き写しだといい、美しい衣装を着せた。鏡の中にいるのは女の子。微笑まなければ。そうすれば母さまも喜んでくれる。父さまもかわいがってくれる。

    奇麗な着物。ほら、似合うでしょ。ねえ、僕は母さまに似ている?母さまの子供の頃もこんなふうだった?
    尋ねたら、静かに母さまの、ディスプレイの奥の視線が光った。そして静かな声で一言、お前は私のものを何でもほしがるのね、と。




    そのときはわからなかったけど、少し経ってから気づいた。
    母さまは、昔の自分のように美しい顔で父さまに抱かれる、この僕に既に嫉妬しているんだ。

    だけど、僕は知ってる。それでも母さまは僕を好きなのだということを。なぜなら、僕は結局の所彼女の息子だから。

    息が詰まるくらいに彼女は女で、実際、そのためだけに生かされてきた。そんな彼女にとって、僕が本当の女の子でないという事実がこの奇妙な現状の中で心の支えになってる。
    女でないなら最終的に母さまの地位を奪うことも無いからだ。
    母さまが本物の「女」、妻であるなら、僕は永久的にその模造品。コピーでしかないというわけだ。

    更にいえば現実問題として、僕が父さまをお慰めしなければ、代わりに使用人の娘が呼ばれるだけだ。母さまはよくわかっていた。それくらいならいっそ、自分に生き写しの息子を捧げたいのだ。イル兄さんは少し大きすぎる。世の中には大きい大人の男を愛する男性もいるのだけど、父さまそうでなかった。あの人は単に、若くて美しいものを弄ぶのがお好きなだけなのだもの。

    そう、あの人にとって、女も子供も区別は無いのだ。だけど母さま、あなたは女としてあの人に抱かれることにそんなにも誇りを見いだしておられる。それは何故?




    ————その答えを、僕は知っている。
    それは彼女が、ある一族の血を引く女、子を創れる存在であるというただそれだけのために、故郷の街から連れてこられあの暗い城の中に飼われてきたからだ。
    女である、そのためだけに母さまは、数十年の人生を費やしてこられた。今、母さまに、父さまの女である意味、妻の座の空しさを問うことは、恐らく、これまでの人生全てに価値がないと宣告するに等しいだろう。



    キル兄さまが出て行った後、母さまは一人で怒りだし、金切り声を上げた。
    叫ぶ母さま。お怒りはわかる。だって、誰もあなたの声に耳を傾けない。
    おじいさまも父さまも、昔からあなたの意思を素通りして何もかも決めてきた。



    キル兄さまが家を飛び出す直前、確かに、高圧的な態度で兄さまを苛立たせたのは母さまだった。
    「キキョウは少し、度が過ぎた。」
    おじいさまが言い、父さまは母さまのやり方を尊重しないことに決めた。
    もともと母さまの判断力を信頼してなどいなかったが、これまで子供のことだけは任せるつもりでいた。それも、今後はやめるということだ。

    ハンター試験に出かける前イル兄さまが淡々と言った。
    「母さんのお守りも疲れるけど仕方が無い。お前も俺も大変だな。」
    僕は黙ってうなづいた。

    でも、僕はこうも考えたのだった。

    母さまが馬鹿みたいにしかみえないのは、父さま以上に父さまの意思に忠実であろうとしたからだ。ゾルディック家の跡取りを育てよという、父さまに与えられた命令に、父さま自身よりも真剣に取り組んでいた、その結果にすぎない。

    (父さまの狂気と欲望を引き受けて、更に母さまは一人深く狂う。)

    (他の者より弱く、役に立たず、城からろくに出ることも無い女であるだけの彼女に、この家の狂気を引き受ける以外何が出来ただろう?)


    叫び疲れた声がいつしかすすり泣きに変わる。
    使用人は遠巻きにして近寄ろうとしない。もういつものことでみんな、なれてしまっているのだ。



    母さま、母さま、

    僕は一人、母さまの長いローブの裾にすがる。

    僕がお守りします。落ちついて。

    空々しい台詞を言ってみた。まるで良い息子のように。
    台本を読むような気分で、金襴をあしらった着物の裾が脚にまとわりつくのを感じながら。


    今日、この格好でまた、父さまに抱かれに行く。
  • 太陽の
    横を通り過ぎたとき、
    乾いた陽差しの匂いがした。

    自分とえらく違う存在に触れた気がして不愉快になった。

    きっとこいつは、朝焼けの憂鬱さを、一日の始まりの呪わしさを知らない。



    陽光の恵みを浴びた肌が疎ましい。
    微塵も影を帯びないその眼差しも。
    閉じた瞳の下、きっと思い出すのは故郷の青い海と緑の木立。


    じっと見てたら目が合った。
    なんか言うかと思ったら、
    向こうも黙ってこっちを見てる。
    好奇心?警戒心?

    黒い瞳の裏側が意外に読めなくて、微かに狼狽したのは自分。

    そしたら相手が突然、
    キルアの瞳ってほんとに青いんだね、
    たったそれだけのことを言って、
    ためらいも無く笑った。



  • 偶然すれ違った

    俺は交差点の向こう側、信号を待ってた。
    あいつはふらっと歩いてた。まるでいつもみたいに。
    通り過ぎる車のヘッドライトの人工的な黄や白に時折照らされて、俺に気づかず、闇を漂うように。


    目の前を暗い色した乗用車が通って、止まる。
    あいつに何か話しかけてる。
    薄暗くて表情は見えない。声も聞こえない。


    俺には関係の無い事だ。
    だけど、足が動かない。立ち止まったまま、目が離せない。


    そのとき、
    また車がきた。
    闇夜にひときわ明るい光の中、銀髪が浮かび上がる。
    目が合った。
    微笑んでる。
    俺は弾かれたように目を反らしうつむいた。


    視界に薄暗いアスファルト。
    ドアが閉まる音、くぐもったエンジン音、排気ガスの香り。

    顔を上げると俺はまた一人で立ってて、信号は変わってた。
  • 自由
    自由

    自由
    (パラレル設定レイvsカヲル対話妄想)



    本当の自由って何かしら。


    …考えた事が無いのね
    幸せな人


    (あるよ。そのくらい)
    (でもどのみち、答えのでない問いだ)


    ずっとここで、育ってきたの

    この白いほの暗い部屋で
    いつも側に居たのはあの人
    あの人だけ


    私はあの人の人形だった
    だから好きにしてくださいといった
    14の春

    血を流さないこの身体をあの人は抱いた
    作り物の魂を愛おしむように

    そう、作り物なの
    魂なんてないの


    だから、壊れずに居られるの
    最初から何も無いから

    空っぽの身体をかき抱いて、
    お前は俺のものだってあの人が囁く
    何も答えない私に
    幸せそうな顔でキスをくれる


    君は人形じゃないって、言ってくれた人も居た
    でもそれも同じ事

    私が誰かを選ぶこと
    他の誰か一人につながれたいと言いだす事を期待して
    そういう風に言うのだもの

    僕のところにくれば
    君はもう、人形じゃないって

    (その代償にあなたのものになれというのね……贅沢な人)



    そう、私は籠の鳥

    でも籠から出てどこに行けというの

    …どこにも行けないように、私を創ったくせに

    (差し出される腕
    白い肌に浮き上がる
    痛々しい注射痕)
    (命をつなぐ余儀なき手段)






    どうして、私をみるの
    あなたの視線、少し不愉快にさせる



    その眼差し、私の記憶を呼び活ける
    あなたにそんな資格は無いのに

    自らが、全きものであるかのような
    錯覚を許されて育ったあなた



    私に似ているけど、全然違うあなたに



    【言い訳】

    妄想です。
    原作のレイ(二人目)にケチをつける気は毛頭ないんですが、しかし、彼女の状況ってどうなのよ?と思ったので。

    あぁそういえば、カヲル(=タブリス)って「自由意志の天使」だった。
    絶対的な自由では人は方向を失い生も死も意味が無くなる、というような話を確かにエヴァはしてました(24、25話)。
    しかしそれにしたって、限度があるだろう、というか、方向を見失うほどの自由を想像出来るのって、実はすごく特権的なことなのだと思います。

    カヲルとレイの描写について、実はその対照ぶりがすごい気になってます。
    もちろん(当然)カヲルはすごい好きなんですが、それにしても、どうして万能君は男型をしたカヲルで、お人形ちゃんと言われる事に苦しむ役目が女型のレイにふられているんだろうって。

    何を言っているのかわからないですね。すいません。要は仕事で現実逃避してます。
  • Tanzen
    踊った
    あの日みたいに
    二人で

    音楽が突き刺ささって
    僕を内側から揺り動かす

    うまくなったね、と君が耳元に叫ぶ
    僕は聞こえない振りをした

    いつだってそうだ、君は
    僕を少し子供だと思って




    さっき部屋でいわれた事に
    別に傷ついたりなんてしてない



    僕と君は別々の国に住んでて
    ときどき遊びにくる僕を君が笑顔で迎えて
    食事して、セックスして、週末街にくりだして
    遊び疲れた頃に空港でお別れのキス

    いつものこと
    そろそろ慣れてきたパターン



    わかってる

    僕の居ない間、君には君の生活がある




    たとえその間に
    君が誰かと笑ってても、そうでなくても、
    僕には関係ない
    それは僕に僕の生活があるのと同じ

    全て納得ずくでやっていること
    問題ない


    そう言ってるだろ
    君が望んだ台詞だったはずだ



    なのにどうして、そう気遣うような顔で笑うの




    目と目が合った
    昔は君の方が背が高かったけど、今は同じくらいの位置に視線


    君が先に目を反らしたから、腕をつかんで引き寄せた

    間近に頬、触れる肩と胸
    吐息



    また、
    遠い日を思い出してしまった
  • 早春
    君もきっと僕の事を忘れるよ、とカヲルが言った。
    芝生、公園、池の側のベンチ、もう春が近い。
    明日遠い国へ旅立つ少年と、いつもの春休みを迎える少女。

    アスカは黙っている。水面を見つめている。
    午後の陽光が反射して儚いまばゆさ。


    いいえ、忘れないと思うわ。



    確かにね、あたしはあんたと違うから、大人になってもずっとここにいる。
    仕事をして、誰かと出会って恋をして、子供が出来たりもするんだと思う。普通にごくごく平凡に。

    (でも、平凡って何なのかしら。私は未だにそれがわからないし、これからもわかりそうにない。)


    でもきっと、思い出すわ。
    どんなふうになっていても、そのとき誰と一緒でも、必ず、あなたのことを。


    (若かった、バカ騒ぎをした永遠の一瞬)
    (肩を抱いて笑い合った、その季節が終わる)

    (彼は出会った頃より、背が伸びた)
    (私は、髪を結ばなくなった)


    あなただって、変わっていくわ。
    でもそれは悪い事じゃない。大人になるのよ。
    どこでどういう風にかは——知らないけど。
    きっと、今よりタフで、賢い、大人の男になるわ。


    …何よ、変な目で見ないでよ。あたしがいうとそんなに変?
    まあいいわ。そんできっとある日、世界の片隅で後悔するわけ。あたしみたいなイイ女を逃した事を。

    ははは。

    …こういって欲しかったんでしょ?

    うん。

    あんたマゾよね。

    かもしれない。


    歌うような口ぶりでおどけながらも、カヲルは顔を至近距離まで近づけてきた。まるで自然な事のようにアスカは目を閉じる。
    前にキスしたのはいつだったか、思い出せない。

    一瞬の体温。


    Es ist gut, nicht ?(気持ちイイよね。)

    …あんた、バカ。


    クスクス笑って、カヲルの胸を押しのけて、アスカ。

    日本語だと、難しいよ。ニュアンスが。こういうとき何て言うんだろうね。

    え、そうねぇ…って、バカ、あたしに言わせないでよ!


    (本当は、少し嘘。もう最近は、日本語ばかりすぐ出てくる。)
    (こうして笑っているときも、夜一人で見る夢の中でも。)
    (漢字と格闘していた最初の頃が嘘みたい。)

    (こんなにもこの地になじんだ。だけどもう時間切れ。)


    水面のきらめきをじっと見つめているのは、こんどはカヲルの方。
    別離の感傷、まだ見ぬ明日を思いながら。
    数年ぶりに戻る場所への懐かしさ。
    でも彼はまだ、そのわずかな空白の年月が大きな意味を持つような若さの中にいる。
    だからこその不安、そして希望。


    …君も、遊びにおいでよ。いつでも歓迎するよ。ドイツにも、たまには来るんだろう?

    ええ…ハンブルクだけどね。母方の祖父の実家があるの。あと、ベルリンには再婚した父もいるわ。あ、そうだ、チャットは?使う?

    ときどき。

    じゃあ、きっとまずはネットで会えるわね。


    うん、とカヲルが微笑んだ。いつものように、でも既にどこか懐かしいものを想うような、そんな目をして。


    春一番、冷たい指をアスカはそっと握りしめた。






    ほんとは、夏の終わりにしたかったですが(ドイツでの生活がメインの人なら、秋の新学期に合わせて帰るはずだから)、ケツメイシの「さくら」を聞いてたらつい…。
    ちなみに、ドイツ語の台詞はやや自信がありません。昔ちょっとかじりましたが、ろくに出来ません。文法はあってるはずだけど、でも、このニュアンスで使うのかなとか…。
  • 焼尽

    焼尽




    なぁ、ゴン

    俺たちの生き方って、何だろ


    その一瞬一瞬に全てをかける
    待ち構えるものや
    残すものものことを
    考える暇も無く

    挑戦
    最適化
    覚悟
    決戦


    昨日も今日も
    そして明日もずっと
    走り続ける
    疾走感

    どこまでいけるんだろ
    この先
    何が有るんだろ

    行き先なんて知らない
    ただ、
    燃え尽きるまで輝ければ
    それでいい




    (遥か昔から
    俺やお前が生まれるずっと前から
    繰り返されてきた道程
    数知れない戦士の屍
    真剣勝負のその一瞬
    記憶の火花が咲いて散る)





    生むため、育むため生きる者もいれば
    輝き散るため生まれた者もいる
    例えばお前のために駈けた
    この俺のように

    それが俺の選んだ道ならば
    どうして後に戻れるだろう



    たとえ最後、
    息絶えるその瞬間に
    お前が側に居なくとも
  • 明け方に、夢を見た。
    ゴンがこちらに背中を向けてキッチンの流しに立ち、横のミトさんと話してる。
    俺は側のダイニングテーブルに座って、少し離れたところからそれを見てる。
    二人が何を話しているのかは聞こえない。
    無声映画のように、音が無い。
    ただ、夕陽のような光だけが周囲に満ちていて、後ろ姿の輪郭がにじんでいた。

    座ったまま、動けなかった。
    立ち上がって数歩踏み出せば届く距離なのに、光が半透明の膜になって、楽しそうな二人と俺を遮っていた。
    ああ、あそこには行けないんだな、それだけが何故かわかっていた。
    だから黙って見てた。

    沈み行く太陽の最後の煌めきがどんどんまぶしくなって、寂しさが空気を満たした。
    だけど不思議と心は穏やかだった。

    本当に、静かな気持ちだった。
    いつかあいつと見た、晴れた日の凪いだ海のように。