毛穴からしみこんでしまいたかった 昔に書いた雑文です。いろいろダメな感じですが、個人的にすきなのでうpっておきます。1.うしろからえんびたんをぎゅーとだきしめると、もぞもぞしながら、うふふとわらってくれました黒いかみのけがふわっといいにおいがして、そのまま鼻を埋めてくんかくんかしましたえんびたんの頭皮のにおいがだいすきだと思いましたこのままからだが溶けて、えんびたんの毛穴からしみこんでしまえればいいのにするとカワイイ声がいいましたかくしたってだめだよ、知ってるんだからあんたがどうしようもないヘンタイだってことぼくはしあわせでした2.それからしばらくして、ぼくはころされてしまいましたえんびたんがヘンタイにあきたからですぼくの死体はキメラのえさになり、食べ残しの骨は、きたないなあ、と文句をいいながら、えんびたんが野山にすてましたこうして、キメラのおなかのなかと、温かい土の中で、ぼくはゆっくりと分解されていったのです3.さらに時間がたって、ぼくのからだだったモノすべて、ばらばらになって、水や空気にまぎれていったときのことですぼくはもういなくなっていたので、しらないのですが、えんびたんのいた場所で、大きな爆発がたくさんあったそうですたくさんの人が戦って、死んで、建物がたくさん壊れたのだそうです爆発の熱い空気はたくさんのチリを高い空にまきあげて、そのあと雨がふりましたぼくはほんとうに、ぜんぜんしらないことなのですが、実はそのとき、えんびたんも死んでいました高等な生物であるホムンクルスはきたない死体なんて残しません命つきるとすぐに、きめの細かいチリに分解して、空気に溶けてしまいますこうして、えんびたんだったチリと、ぼくだった水は空気の中で出会うことができましたえんびたんの毛穴はもう存在しませんでしたが、チリと水とでひとつになって、雨となり、大地へと降りそそいだのでしたおしまい PR